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研修旅行2

  • 執筆者の写真: たなか たたみ工房
    たなか たたみ工房
  • 6月4日
  • 読了時間: 3分

かなり遅くなりました研修旅行のつづき

次に備後の草で作る「円座」です。

見た目はアンモナイトみたいですが、これもいぐさの民芸品です。

天理教などで使用される、神具・仏具の一種です。

一個作るのにほぼ1日かかるそうです。


一定のやり方繰り返すらしいのですが、

同じ草を手繰り寄せてひたすら、同じ工程で気が遠くなる作業です。

いつか自分でも作ってみたいと思います。

実際座らせてもらうと、なんともいえぬ綿では味わえない柔らかさです。

ほんとうに作ってみたいです。

※緑色の小さな物は染めた草で小物用のキーホルダーです。



次に岡本さんと言う女性の工房にお邪魔しました。

備後の草で「手織りの中継ぎ表」を作製されなお、研究されています。

中継ぎというのは文字通り草を真ん中で継いでいます。

と言ってもわかりにくいので、簡単な図を作りました。



簡単に言うと倍のいぐさできれいな部分を使うのが中継ぎ表です。

色々所説はあるのですが、現在では希少かつ高級品ですが、

昔は長い草の資材(資源)が少ないなか短い草を捨てずに有効活用する為に開発されたとかのお話を聞いたことがあります。また勉強しておきます。

技術的にも難しいらしいです。(どんな苦労があるか安易に言えません)



僕も体験させていただきました。

一個一個単純な造作ですが、車の運転と一緒で慣れがいるのですが、

織り方はさらに集中していないと、草が割けたり、切れたり、

バランスが崩れたり、簡単に織れるものではないです。

畳1畳約2mの材料を丁寧に集中するだけでなく、

岡本さんはさらに創意と工夫を探究し続けられております。



おもしろいですよね!!

この画像の上の木の板で押し付けていぐさをギュウギュウに詰めていきます。


なんとなく真ん中の継ぎ目がわかりますか??

古い古民家の家の畳には中継ぎ表がたまに出てきます。

そんときには「あっ真ん中に筋が!!これは!!」ってなります。


ちなみに手織り(人力)と動力(モーター)ではこんな感じです。

この手織りの体験をしましたが、

つるの恩返しででてくる「機織機」をイメージしてもらえればわかりやすいかと思います。


一枚織るのに10時間かかるそうです。1畳ですよ!!

畳屋の畳を作る苦労に比べれば、

草を育て、織機に時間をかけることを考えるとほんとに畳の製作は短いもので尊敬して、

材料を大切にしなければならないと改めて思いました。

できれば一般の消費者さんにも畳のサプライを知ってほしいと願わずにはいれません。


今回の一番の目玉の研修でした。

その後、表問屋さんの交流の食事会ですが、体調があんまりよくなく、早めに就寝しました。


つづく

 
 

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